
この記事では、
認知症の影響で変化していくシニアわんこと暮らす中で、
当時はうまく言葉にできなかった迷いや不安、正直な気持ちを、
そのままの形で綴っています。
同じように悩んだり、戸惑ったりしている方の
「私だけじゃなかった」と思える時間になれば幸いです。
この記事で伝えたいこと
- わんこの「看取り期」のとらえ方
- わんこの「意思」を最大限尊重するという考え方
- 残りの時間を守るために必要なもの
あの頃の気持ち
看取り期とは
この記事でいう「看取り期」とは、
治すための治療を終え、
苦しさを減らす選択に切り替えた時期を指します。
それは、
数日から数週間という、短い時間です。
看取り期に入ったとき、
「もっと何か用意しなきゃいけないのでは」
「もっとできることがあるのではないか」
そう思う方は多いと思います。
でも、約3年の介護の最後に私が感じたのは、
足すことより、減らすことの大切さでした。
▶わんこと私の3年間の記録
認知症わんことの戦いの記録|夜鳴き・徘徊と向き合った3年の全体像
徘徊していたから、最後の日まで歩けた
看取り期でも、うちの子の徘徊は続いていました。
弱々しい足取りでしたが、
旅立ちの当日も、自分の足で歩いていました。
徘徊は止めるもの。
危ないもの。
そう思われがちです。
でも私は、
徘徊=衰えではなく「まだ動けている証拠」
だと感じていました。
安全な環境を整えて、自由に歩かせるという選択をしたことで、
「歩く力」が、最後まで残った。
今はそう思っています。
▶徘徊を止めないと決めたこと
シニア犬の夜間徘徊は止めなくていい?【我が家の介護実体験】
看取り期に必要だったのは「これだけ」
我が家の看取り期に、
本当に必要だったものは4つだけでした。
たくさんの介護グッズは要りませんでした。
①唯一口にできたもの:お水(吸水器)
食事が取れなくなり、
嘔吐が続くようになってから、
口にできたのは「水」だけでした。
それでも、
普通の器ではうまく飲めない。
「お水」を認識できないこともある。
循環式の自動給水器から絶えず流れるお水。
静かに匂いを嗅いで、少しずつ飲んでいました。
▶シニアわんこの給水対策について
シニア犬の給水対策|若い頃はウォーターボール、シニア期には流水タイプの理由
②徘徊後に落ち着ける各部屋のベッド(マット)
寝床は1か所に固定しませんでした。
我が家では、認知症による夜鳴きと夜間徘徊の対策として、
各部屋にわんこの「落ち着ける場所=寝床」を設置していました。
徘徊して「不安」が解消されて、落ち着いた戻ってきた場所で、
すぐに横になって休める。
その環境を最後まで利用してくれました。
看取り期には、改善=変化より、
これまでどおりの環境を守ってあげることの方が
大切だったのかもしれません。
▶徘徊後の「落ち着く場所」を各部屋に設置したこと
認知症シニア犬と日替わりの睡眠場所生活|徘徊先で眠るようになった夜の話
③厚手のジョイントマットは命綱だった
徘徊を止めないと決めた以上、
床環境はとても重要でした。
厚手のジョイントマットは、
わんこの介護の根底を支えてくれたアイテムでした。
▶ジョイントマットを使った床対策
犬のジョイントマットでやさしい床づくり完全ガイド
④排泄や嘔吐の汚れを簡単に処理できるペットシーツ
わんこが、排泄することが多い場所や、
嘔吐することが多い場所には、
あらかじめ大きいサイズのペットシーツを敷いていました。
「捨てるだけで汚物の処理が完結する」ことで、
夜中の掃除の精神的負担が減りました。
洗濯を考えるプレッシャーからも解放されました。
▶介護のストレスを減らす工夫
老犬介護中のペットシーツの使い方と選び方|迷わず捨てられることの重要性
わんこの「意思」を最大限尊重するという考え方
その結果、
最後の日まで、自分の足で歩いてくれました。
最後の日まで、お見送りとお出迎えができました。
看取りは、
何かを増やす時間ではなく、
「守るために、必要なものだけを残す時間」なのかもしれません。
▶延命処置をしないと決めたこと
看取りで、私がやらなかったこと|無理な延命を選ばなかった理由
▶あの子が虹の橋を渡った日
愛犬が亡くなった後の気持ちの整理
まとめ:今、振り返って
看取り期に必要だったのは、
特別なことではありませんでした。
- お水を飲みやすい環境
- 安心して休める場所
- 自由に安全に動けること
それだけで、十分でした。
残された時間がわずかになると、
どうしても「何かしてあげたい」が強くなると思います。
でも、わんこが求めているのは、
「これまでと変わらな環境」
「これまでと変わらない飼い主さん」
なのではないかと、今は思っています。
▶しつけやルールが分からなくなったわんことの生活
しつけを手放した先にあったもの|『大きな赤ちゃん』がくれた宝物
